今回の記事は悲しい結末が待っているのでどんよりとした気持ちで書いている。当初はその前提となる私が抱える問題について長々と綴っていたのだが、日を改めて読み返したら非常にクドかったので全部削除した。やはり推敲は大切だな。個人的には昨今の音楽界隈における“一発録り信仰”のようなものに違和感を覚えるし、ツイッターや匿名掲示板での脊髄反射的な書き殴りにいい加減辟易しているから(私も手を染めたことがあるからとやかく言えた義理じゃないが)ブログの文章くらいはしっかり推敲し、手間暇かけて世に送り出したいと考えている。それでこの程度の内容かよ、と嗤われたらなんとも面目ありません、はい。
この日は午前中、所用があり埼玉県の北鴻巣駅前に来ていた。私にとってまったく縁の無い土地と言いたいところだが、実はおよそ21年前、ここの駅前でカップ酒を飲んでいるのです。
北鴻巣はいかにも“団地の駅”らしく、東口駅前は広場然としてベンチがいくつも置かれている。2000年11月18日、埼玉県へカップ酒探索に遠征したものの新規開拓はできず、で夕刻何故か北鴻巣に降り立ってまさにここのベンチで「晴雲」フラワーカップをいただいた。正直前段の探索の詳細は全然憶えていないが、ここでカップ酒を飲んだこと、そしてその時の自撮り写真のことはしっかり記憶していた。当時その写真は結構気に入って、遺影にしようと思ったくらいである。
まだ髪フサフサじゃん(今は毛量半分以下) |
用事は終わり、このまま北鴻巣で一献傾けてもよかったのだがドン曇りで肌寒かったのと駅前スーパーがパッとしないマミーマートしかないので移動することにした。といっても事前調査を十分していなかったので慌ててネット情報にあたり、野外酒のインフラが揃っていそうな本庄総合公園を目指すことにした。正直、駅からは遠い。しかし、公園に至る途上にあるスーパーの名を発見し、ニンマリしてしまったのだ。
群馬県本拠の「やましろや」自他共に認めるディスカウントスーパーなのだが、手造り惣菜がなんとも味わい深くてもちろん安いのだ。2019年11月、遠路はるばる伊勢崎市の連取(つなとり)店を訪ねた時の感激は今も鮮明に憶えている。その、やましろやの埼玉県唯一の店舗(昨年移転したらしい)で買い物をして、いざ公園に乗り込むことにした。
毎日買い物をしている地元消費者の皆様はいろいろ言いたいこともあるのだろうが、いち旅人の視点ではとても愉しいスーパーである。ただし日本酒の品揃えは綱取店に比べ良くない。群馬のスーパーということもあり埼玉酒はほとんど置いていなかった(ただしただでさえ安い東亜酒造の「神の泉」純米酒がさらに安く売っていた)。しかし冷蔵ケースには群馬酒の3デシ壜が4種ほど。神奈川に住んでると見かけぬ銘柄もあるので、こちらを買いましょうか。
やましろやから本庄総合公園までは、それほど遠くない。総合公園エントランスの斜向かいにも小公園があり(アネックス?)ちょっとした屋根付きベンチがあるが、ここはパスしよう。
はたして、ちゃんとしたあずまやが園内にありました。縁台+L字型ベンチが一緒に置かれているという、かなりの変則タイプ。幸い誰も座っていないので縁台のほうに腰掛けます。
船尾瀧 濃い生
岩手県産めぐみどりサラダチキンマリネ
そぼろごぼう金平
玉子サラダ巻
「船尾瀧 濃い生」は度数19度の本醸造生原酒。つまりは例の黄色い缶入り酒の味を想像してもらえれば間違いない。しかしあちらが精米歩合70%なのに対しこちらは60%の特別本醸造。その分より洗練された甘みが感じられ、食事にも合わせやすいように思う。
やましろやの惣菜が安いのは包装を簡素化していることも一因なのだろう。ラップを剥がそうとしただけでトレイの端が破けてしまう。そういうのが気に入らない人にはアレだろうが、企業努力が感じられて個人的には好印象である。もちろん素朴なお味で嬉しい限り。
本庄総合公園にはバーベキュー広場もあり、ご覧のような野外卓が並んでいる。ここで飲むのもよさそうだ。
愉しい時はあっという間に過ぎた。もう帰らなくてはいけない。ここで私の脳裏になんだろう、不安がよぎった。あれ?無い。そう、こういう状況。
JR東日本管内の方ならおわかりかと |
普段電車乗るのはほぼチケットレスなんだけど、この日は「ひみつの平日パス」を買い、サコッシュに裸のまま(←ここが問題)入れておいたのだ。サコッシュにはスマホも入れていたので、スマホを取り出した拍子にチケットを落としてしまった、としか考えられない。正直いつどこで落としたのか、まったく心当たりが無い。
そんなわけで10分近くゴソゴソと探したけれど見つからず、往路の本庄駅〜やましろや〜公園を忠実に折り返して歩き、スマホを取り出したと思しき場所の地面を血眼になってチェックするも、結局「ひみつの平日パス」はみつからず。せっかくのフリーパスのモトを取ることもできず、改めて片道運賃を払って虚しい気持ちで帰路についた、というお話でした。
ところが話には続きがありまして、翌日のお仕事で使用していた地図をまたどこかで落としてしまい、小一時間探し回るも見つからず。そしてさらに翌日、やはり仕事でさっきまで使っていた某商売道具が突然姿を消し、泣きそうになりながら10分近くゴソゴソ探し回った結果、四つ折りにした地図の中に紛れ込んでいましたというお話。どうして見つかるまで10分もかかるんだというお話。
そう、冒頭で触れた“私が抱える問題”はそこである。50代半ばにもなって今更医者にもかかりたくないから今更確認する気もないけれど、多分医者にかかればしかるべき病名が下されるのではないだろうか。とにかく生命にかかわるミスだけはしないよう心がけたいものです。
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