たまには都会で公演酒

 生まれてこの方神奈川県内でしか暮らしたことがないので(実際に産声を上げたのは都内らしいのだけど)大東京に住みたいと思ったことはあまりない。住むという一点で考えれば静かな田舎がいいに決まっている(ただし、あまりに田舎になると町内会問題だとか厄介なことも多くなるからやはり神奈川中西部くらいの距離感がいちばんだ)。ただねえ、仕事がないんだよ。否、仕事自体はある。しかし都会の雇用機会に比べ物量共まったく劣るのです。だから私も老体に鞭打って都会まで働きに行っているわけでありまして、それだったら大東京に住む方が肉体的に(もしかしたら精神的にも)楽なのかなぁなんて考えたりもします。で、もし住むのなら勝どきとか月島とか岩本町とか、要するに東京駅に近いところ。遠出したいときに北へ行くにも西に行くにも(新幹線の)始発に乗れるので。かつ平坦だから自転車1台持ってれば移動も余裕だろう。坂の多い山の手や城西地区には住みたくないかな。たとえ緑が多くても。しかし行楽というか公園酒を愉しむにはそういう場所が好もしいわけで、行ってきました、杉並区の塚山公園

 


  神田川沿い、縄文時代の住居があったと目される場所を公園として整備した。先人たちは長い長い年月を経て我々に憩いの場を提供してくれた。果たして私は後世に何か遺すことができるだろうか…別に遺したいとも思わんがな。

 目標とすべくは池の畔にたたずむあずまやであったが、先客あり。あとは道路に面した広場に野外卓がひとつ。幸いなことにこちらは誰も座っていなかった。結構人通りがあって少し気恥ずかしいが、覚悟を決めてここで独酌といたす。


野外卓よりあずまやを望む


 龍力 特別純米 生もと仕込み

おつまみひとくちチーズ揚げ

梅丘すしの美登利 令和サラダロール




 これらを購入したのはオオゼキ高井戸店。自分にとっては馴染みの少ないスーパーなのだが、日本酒の品揃えがなかなか気合い入っていた。とはいえ3デシやカップはこれといって目ぼしいものもないのでお高いものから(磯自慢があった。「当店は特約店」みたいなことが書かれていたけれど正価なのかは不明)そこそこの値段のものまである4合壜の中から、そこそこの「龍力」を買った。生もと・山廃造りの日本酒をいろいろ買っても必ずしも自分の好みに合わないものも多いのだが、これはヒット。常温でもいいし家で燗つけても素晴らしかった。


 愉しいひとときではあったが、やはり人が多くて落ち着かない。公園酒は田舎に限る。

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